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ホステスの体験談

旅行のお小遣い稼ぎで1回限りのホステスのバイト

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20代の頃、仕事でナイトレジャークラブの会報誌を書いていましたそのクラブの担当者A氏はなかなか人当たりの良い、今でいうところのホストタイプの男性でした。

私とも仕事で打ち合わせや取材同行してもらうことがあって、気心が知れたクライアントさんでした。そのA氏が副業で自分のお店、スナックを開業することになりました。


オープン1週間くらい前になって、A氏が私に相談があるといって会社に来られました。開店当日はお客さんの無料招待日にしているので、ホステスさんの数が足りなくて困っているとのこと。そこで、私にその日だけバイトとしてお手伝いに入ってもらえないだろうかと言うのです。

その頃の私は、男性ばかりの職場で男勝りに仕事をしていましたので、男性をもてなす側に回ることなどありえない話でした。お酌をされることはあっても、することは殆どしない、タバコに火をつけてあげるなんてこともやったことがないのでと、お断りしましたが、A氏に接待はしなくてもいい、頭数が欲しいので後方支援をしてくれればいいからとお願いされ、職場のスタッフには、バイト代もらえるんなら行けばいいじゃないと背中を押され、断りきれずに引き受けたのです。

今思えば、そんな甘い世界ではないことをA氏はよく知っていたはずですが、自分のお店だから、こんな素人に声をかけたのでしょう。実は引き受けた私の方も、数日後に北海道旅行を予定していて、高額なバイト料はとても魅力だったのです。


当日、私は普通に仕事を終えてA氏に連れられてお店に行きました。A氏から雇われママさんに紹介されましたが、みんなきれいなドレスを着ています。ママさんは私をひとめ見るなり「スカートじゃないのね。なら、カウンターに入って頂だい」と言われました。

バイトといえど、こんな時は当然スカートをはくべきでしたが、日中の仕事に心が向いていた私はそこに気がまわらなったのです。

A氏は本業の方の事務所に帰ってしまったので、心細い思いで早く時間が過ぎるのを願っていました。途中、客がいっぱいになり、カウンターから出て接待する場面が何度かありましたが、『初めてなので、気が利かなくてスミマセン』で、通しました。

若いから許される口実でしたが、プロからしたらイラついたと思います。ママさんからはかなりビシビシやられましたが、最後の客を送り出し、店を閉めた時はみんなの心が一つになっていました。

A氏も戻ってきて、お疲れさま~と、全員で乾杯して労をねぎらい合いました。厳しかったママさんも、最後は優しい言葉をかけてくれ、ほっとしました。


私にとって最初で最後のホステス経験でした。

 

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